「焼け」のはなし

家から窯場までの道。
桜のはなびらが散り、新芽が出るこの時期、古い葉っぱが次々落ちてくるので、
度々窯場の周りの掃き掃除をしています。




年末の窯焚きできた作品を、いくつか写真に撮ってみました。

備前焼は、釉薬を使わない焼き締めの器。

多彩な窯変(ようへん)が備前焼の魅力のひとつと言われます。

窯の中の炎の動き、灰のかかり方等々によって
様々な変化が起こり、景色が生まれます。



こちらは、窯に入れる前。
使っている土の荒さなどの違いはありますが、
同じ色をしています。


出来上がった作品はというと、



ちょっと写真が暗いですが。。


赤っぽくて艶のある土味のでたもの、
灰がたっぷりとかかりゴツゴツとした質感になるもの、
何とも言えない、渋〜い味わいのでたもの
どれも、人が到底計算できないような表情。
大げさかもしれませんが、じっと向き合うと、
宇宙を見ているような気分になります。


この窯変には種類がありますが、
種類でくくれないほど、備前焼の焼けは多彩です。
焼き締めの器、備前焼の魅力、
少しでも伝われば嬉しいです。